北京での演奏会の帰国後本人からの感想
北京での演奏会は 私にとっては 初めての経験で、色々な意味において不安でした。
行く前から 私の知らない言葉で(笑)! 知らない所での!!凄い宣伝の情報だけが入ってきていて 中国で、最も権威の高い歴史ある北京大学でのコンサートに 初めての日本人ピアニストが訪中する事となる責任感、また、ピアノの事やホールの音響、また、国民性の違う聴衆が 私の音楽を 受け入れてくれるのか・・とか、色々と。
当日、リハーサルや 練習もろくに出来ないまま、本番を迎える事になりましたが、2000人の大ホールには お客さんが ほぼ満席のように入っていて下さり、多目的用途の大ホールで けっしてピアノに適したものではなかったけれど、何とか 自分の世界を大きく打ち出せるように・・努めました。
でも、そんな事はさておき、どんな舞台でも、100回分のレッスンに値する位、1度の本番のステージ上(非日常の時間)において、学ぶ事は 本当にたくさんあります。
全曲をリサイタルで 自分自身が心の底から満足出来るような演奏をする事は いつになったら出来るのでしょう・・?
島国という小さな国で 生まれ育った、日本人の私にとって今、必ず その土地の風土や国から 自ずと生まれてくる思想があるだろうと考える時、同じアジア人でありながら、中国のあれだけの大きな国土 大陸という地が生む思想や文化のスケールの大きさに言いようもなく 興味があります。
とにかく、何もかもが、大きい!!
時間の流れも、空間も ホテルも 映画も 歌手の声量も 日常のショッピングモールやデパート 道、・・・ もう何もかもが。
その大きさだけで 圧倒されてばかりの旅でした。
「西洋音楽やピアノ」からは 少々 離れるようでも、しかし自分のリサイタル後に行った雑技 踊り、歌手達が 20組位 集結したコンサートを観に行った際、中国の文化や 芸事に対する意識の高さ、また 13億人以上という アジアの中でも 世界の中でも極めて人口が多い国が誇る 高き才能の持ち主達が集まる芸事の水準の高さ またその力強さに触れる度にまだまだ、私は 自分の芸術に対する姿勢が甘く、ちっぽけだと思えてなりません。
改めて、また ひたすらに精進しなければと思いました。
演奏家として 生かされる限りは、どこからでもいい、もしも演奏させて頂ける機会が与えられるのなら、どこのどんな国や地域にでも、喜んで 足を運びたいと思います。
そして、色々と行く先々で 未知の事に出会う度、私は 自分の目で 嗅覚で 自分なりに何かを感じて帰って来たいと思いました。
# by mamikotone | 2008-05-10 19:28 | schedule